髭メガネ先生です。
大学受験に悩む受験生のご相談に乗っています。
- 学校の定期テストの点数が30点でした、平均点が25点だったのですが、これをどう捉えたらいいですか?
- 中高一貫の私立高校に関しての言及です。
- 定期テストの平均点が低いのを生徒側と学校側に分けて考えてみましょう。
- 中高一貫校では生徒自身の学習意欲が低い場合がある
- 中高一貫校は先生が個性的になっていくことがある
- 総合すれば、定期テストの平均点が低いのは先生のせいかな
1.はじめに
定期テストに対して、みなさんはどのような感情があるでしょうか?
「定期テストは範囲が決まっているから80点くらい取れて当たり前だった」
という人もいれば、
「学校の先生が鬼だったので平均点がそもそも20点くらいだった」
という人もいるでしょう。
学校によって、またその科目の先生によって、定期テストの難易度や出題形式は変わります。
しかし、定期テストの目的から考えると、平均点が20点台だというのは、明らかに学校側に問題があります。
学校と言う閉鎖的な空間にいる中で、おかしなことをされていたとしても気づけない高校生がたくさんいます。
そのため今回は、定期テストに関する考え方をお伝えしていきたいと思います。
長くなっちゃったので、今回は【中高一貫私立高校編】です。
2.【中高一貫の私立高校】定期テストの平均点が低いのは「生徒」のせい?
私立で中高一貫の学校では、定期テストの平均点が非常に低くなることがあります。
中高一貫の私立高校の場合、基本的には中学受験を勝ち抜いた子供たちが集まります。
そのため、本質的には勉強をできる子たちです。
しかし、そんな「できる」子たちの集まりなのに定期テストの平均点が低いというのは、腑に落ちません。
この原因は何でしょうか?
まずは生徒側に問題があるケースを見ていきましょう。
2-1.生徒側の意欲が低い
・エスカレーター式に持ち上がりで高校に入れるため、ある時期まではそもそも生徒側の勉強に対する意欲が低い。
・一貫校特有の早いカリキュラムに、意欲の低い生徒側が追い付いていない
上記のような状況の中高一貫の私立高校はあるのではないでしょうか。
私自身も中高一貫校の出身でしたが、高校受験が無く、勉強に対する意欲は全くありませんでしたので、中学3年間どころか高2の終わりまで一切勉強しませんでした。
勉強については特に緊張感もなく5年間過ごしていたわけですね。
そうこうしている間にも、カリキュラムはどんどん進んでいくわけで、サボっていた期間にどんどん置いて行かれるわけです。
となると、当然定期テストでも点が取れなくなっていく流れになっていきます。
こういう、意識が低い子が多い学校では当然定期テストの平均点は低くなります。
そういうケースなのであれば、定期テストの平均点が低い原因は生徒側にあるでしょう。
2-2.一般入試での合格を目指すため定期テストを重要視していない
一定数の中高一貫校には、指定校推薦での大学進学を目指す層がたくさんいます。
指定校推薦を狙う層が多い学校では、定期テストなどで獲得する評定が非常に重要ですから、生徒たちは一生懸命定期テスト対策をするはずです。
ですから定期テストの平均点が低くなることは考えにくくなります。
一方で、本物の進学校では、推薦での大学進学は基本的にはあり得ないという考え方の人が多くなります。
なぜなら一般受験で国公立大学を目指す層が非常に多いためです。
そのため定期テストなどでの評定・内申点をあまり重要視していない、という背景があります。
こういう生徒が多い場合は定期テストの平均点はさほど高くなってこないのではないでしょうか。
とはいえ、本物の進学校では、大学進学への近道は日々の定期テストへの準備であることも指導されるわけですので、各個人の点数は低い子もいるかもしれませんが、全体の平均点が驚くような低さになることはあまり無いようです。
そう考えるなら、生徒側に問題があって定期テストの平均点が下がる要因はあまり多くないように感じます。
3.【中高一貫の私立高校】定期テストの平均点が低いのは「先生」のせい?
一方で、学校側・先生側に問題がある場合も考えてみましょう。
3-1.先生の指導の質が低い
私立の学校の場合、基本的には転勤などはありません。
場合によっては何十年もずっと同じ学校に勤めることになります。
こういう場合の問題点としては、
先生自身のモチベーションや日々の変化が少ないことが挙げられます。
よほど大きな問題を起こさない限り、
先生の授業の質が低かろうが、
先生が生徒から嫌われていようが、
その先生が職を失うことは基本的にはありません。
そのため、
より良い授業をできる訓練をしようとか、顧客満足を高めるための施策をしようとかは、勤続年数が増えるにつれてなくなっていきがちです。
もちろん熱意を持って情熱的・意欲的な先生も
たくさんいらっしゃることも知っています。
しかし私立の高校というのは、
職場環境として先生自身の向上心を
維持しづらい部分があることも事実です。
だからこそ、
生徒側が定期テストに向けて一生懸命授業を聞いていたとしても、先生の授業の質が低いせいで生徒が理解できず、
定期テストの平均点が低くなるということが考えられます。
ちなみに私の通っていた学校の数学の先生は授業中に大学の校歌を歌っていましたし、国語の先生は政治批判の演説を延々としていましたし、化学の先生は授業するのを放棄してすべて自習にしていましたし、英語の先生は日本語を使ってくれなかったので誰も文法を理解できませんでした。
だからクラスの誰も授業を聞いていませんでした。
…事実ですよ?笑
3-2.カリキュラムのスピードに先生がついていけていない
私立の一貫校では、例えば中学2年生までに中学3年生までに習うことを終わらせます。
また、高校2年生の夏までには高校範囲を終わらせるようなカリキュラムになっている学校もたくさんあります。
カリキュラムが早いのは指導上良い面がたくさんあるので置いておきます。
しかし先生の立場からすると授業内容をある程度削って進めなければ、カリキュラムを遂行することができなくなります。
その分授業の内容が薄くなってしまうことに繋がり、結果として生徒の理解を得られないまま定期テストになってしまうこともあります。
要するに、学校として早いカリキュラムを押し出しているけれども、実際の現場からすると、授業の中で全てを説明することができないという矛盾した状態になっているということになります。
授業内で全てを説明できないわけですから、生徒からすると学校から与えられている範囲内で理解しきることができなくなってしまいます。
家に帰ってから自分で補足の勉強をする生徒が多いのであれば良いですが、そうではないのであれば、定期テストの平均点は当然下がるはずです。
3-3.先生が定期テストに刺激を求めている
先生というのは、毎年同じ内容の授業を繰り返す仕事をしています。
しかも複数のクラスで同じ内容の授業を毎日していたら、日々の業務内容にあまり変化がないため、刺激があまりにも少なくなります。
その中で定期テストというのは先生にとって一大イベントのひとつです。
そこで自分自身のキャラクターを押し出して、刺激を求めようとする先生もいるようです。
なんなら大学での履修範囲が出題されることもあるようです。絶対解けない…。
そのため、生徒側にいくら勉強の意欲があったとしても、先生側の問題でテストの平均点が下がることは想像できることです。
4.まとめ
「子供が定期テストで30点だったんです!」
と息巻いてご相談に来られる保護者の方がたまにいらっしゃいます。
しかしよくよく聞くとそもそもの平均点が20点台だった、ということはよくあります。
そんな点数は異常だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、通っている学校によっては全然起こりうることなのです。
ここまで見てきた中で、生徒側にも問題がある面はあるかもしれませんが、基本的には指導側に問題があるために生徒のやる気が出てこない面もあります。
中高一貫校に通う生徒でも、先生がきちんと論理だてて日々指導に当たっていれば、やる気のない生徒は少なくなるはずです。
一方で、いくら先生といっても、所詮はひとりの人間です。
毎年改善を重ねて素晴らしい授業をする先生もいれば、
周囲の環境に甘えてどんどん悪くなっていく先生もいます。
そういう先生が原因で生徒の科目理解度が下がり、
また謎の問題を出題される結果として
定期テストの平均点が下がる。
こういう状況なのであれば、定期テストの平均点が低い原因は先生のせいだと言えるでしょう。
- 生徒に意欲が無いせいで平均点が低いかもしれないが、それこそ指導側にも問題があるのでは?
- 中高一貫の私立高校ならではの、個性的な先生が定期テストの平均点を下げている可能性大!
5.親に読んでほしい本・書籍
子供が受験を控えている保護者の方も、もだまだ先だという方もたくさんいるはずです。
「学校や塾の先生の話以外の経験談を知りたい」
「周囲のママ友に話を聞くだけでは不安」
という方もいるでしょう。
そういう方におすすめの本をいくつかご紹介します。
たくさん紹介したい本がありますが、まあとりあえず読んでおいたら?っていう本たちです^^
親も努力するんですよ^^