髭メガネ先生です。
大学受験に悩む受験生のご相談に乗っています。
- 国公立大学志望です。
- 中期日程も受験した方がいいですか?
- 穴場の中期日程はありますか?
- 中期日程は一部の公立大学が実施。
- 関西では大阪公立大学・兵庫県立大学・奈良県立大学が実施。
- 兵庫県立大学・奈良県立大学は意外と穴場かも。進学することに問題が無い人は出願するのもアリ。
- とはいえ関関同立のほうが良いってなる人も一定数いるかと。
1.中期日程の概要!
1-1.中期日程は一部の公立大学のみが実施
国立大学については、前期日程と後期日程の2回しか受験のチャンスがありません。
受験回数が多いほうが合格の可能性は高まりますので、もっと受験したいと思う受験生も多いと思います。
その中で今回は、国公立大学の中期日程についてご紹介します。
中期日程は、その名の通り前期日程と後期日程の真ん中で実施されます。
しかし、すべての国公立大学が実施するわけではなく、公立大学が実施する入試となります。
さらに、全ての公立大学が実施するわけではなく、一部の公立大学、一部の学部・学科のみが実施する入試となります。
そのため、必ずしも自分が希望する進路とマッチする中期日程があるとはいえないことに注意しましょう。
1-2.中期も後期も前期と出願締め切りは同じなので注意!
中期日程と後期日程の出願締め切りの期限は、前期日程と同じです。
中期日程・後期日程という名称により混乱する人も多いですので注意しましょう。
1-3.中期日程を無理に受験する必要はない!
中期日程を実施する公立大学は限られています。
そのため、中期日程を実施する公立大学を志望する理由が特にないのであれば、無理に中期日程を受験する必要はないと言えます。
2.中期日程のある関西の公立大学一覧
- 関西で中期日程のある公立大学は大阪公立大学・兵庫県立大学・奈良県立大学の3つ!
- 大阪公立大学→共通テスト得点率80~86%必要。
- 兵庫県立大学→社会情報科学部は共テ72%以上、理学部は60%あれば戦える!キャンパス問わないのであれば出願はアリ?
- 奈良県立大→ひと学年が少人数。倍率も高くはないので考慮に入れるのはアリ?
2-1.大阪公立大学
関西の公立大学といえば、大阪公立大学。
大阪府立大学と大阪市立大学が統合して誕生した公立大学です。
大阪公立大学で中期日程を実施するのは工学部のみ。
大阪公立大学の工学部の中期日程における、合格者の共通テスト得点率はおよそ80%~86%となっています。
一方、工学部の前期日程における、共通テスト得点率はおよそ72%~78%となっています。
つまり、前期日程よりも中期日程のほうが、求められる共通テストの得点率が大幅に高いということです。
共通テストで80~86%取れた層が大阪公立大学の工学部の中期日程を受験するということになります。
これはつまり、大阪大学や京都大学などを志望するような受験生たちです。
そう考えると大阪公立大学の中期日程は、存在はしますが、なかなか受験する意味を見出せない、という人が多くなるかもしれませんね。
2-2.兵庫県立大学
兵庫県立大学は、神戸商科大学、姫路工業大学、兵庫県立看護大学の3つの県立大学が統合して誕生しました。
兵庫県立大学の中期日程は社会情報科学部と理学部で実施されます。
2023年度(令和5年度)入試における、前期の社会情報科学部の共通テストの合格最低点は57.7%。
中期は72.0%となっています。
兵庫県立大学の中期の社会情報科学部の得点率を考えると、大阪大学・神戸大学・大阪公立大学あたりの志望者が併願するのにはおすすめといえるでしょう。
一方で、兵庫県立大学の理学部の中期日程については、共通テストの得点率の最低点は物質科学科で55.5%、生命科学科で58.1%となっています。
この得点率を見る限り、各国公立大学志望者のうち、理学部を志望する人が兵庫県立大学の理学部の中期日程を受験するのはもしかしたら穴場かもしれません。
もちろん、キャンパスの場所などを考慮すると通いづらいという人もいるかもしれませんが。
2-3.奈良県立大学
大学に設置されているのが地域創造学部のみである奈良県立大学。
もともとが商業系で夜間の短期大学であり、現在もひと学年150人となっているため、規模は大きくありません。
とはいえ規模が大きくないということは奈良県立大学の魅力でもあって、少人数だからこそ学生ひとりに対する大学教員の数が多くなるので、より濃い人間関係を育みながら学生生活を送ることができます。
奈良県立大学の中期日程では、当然地域創造学部のみで実施されています。
合格最低点が、大学HPで公開されていませんでしたので、明確な目標得点率は不明です。
とはいえ、受験者数/合格者数の倍率で見ると、令和5年は293人/134人で2.2倍。
令和4年は375人/106人で3.5倍。
令和3年は204人/84人で2.4倍。
令和2年は482人/111人で4.3倍。
令和元年は610人/119人で5.1倍。
以上のように推移しています。
大阪公立大学の中期日程の倍率がおよそ6.5倍、
兵庫県立大学の社会情報科学部の中期日程の倍率がおよそ5.6倍であることを踏まえると、
倍率だけの数字では奈良県立大学は比較的受験しやすい中期日程だと言えます。
3.中期日程は受験するべき?
- 本当に行きたいのであれば公立大学の中期日程の受験はアリ。
- そうではないのであれば、ブランド力や対策に取られる時間を考慮して、国公立後期の準備をするか、私立大に方向転換を!
3-1.各公立大学を志望する理由がないなら中期を受験する必要ナシ!
関西の大学を志望している受験生にとって、この3つの大学を特段志望する理由がないのであれば中期日程を受験する必要はないと言えます。
大阪公立大学は共通テストので高得点でないとそもそも出願はしないでしょう。
兵庫県立大学や奈良県立大学は…。うーん…。
それならむしろ後期に賭けるか、関西の私立大学に切り替えるかしたほうが良いのではないでしょうか。
いわゆるブランド力と言いましょうか、知名度と言いましょうか…。
そのあたりを考慮すると、例えば奈良県立大学に行くのであれば、
関関同立なんなら近畿大学のほうが良いかも、
と考える人も一定数いるのではないでしょうか。
無理に中期日程を受けようとして、その対策に時間を取られるのもリスクになりうるので、中期日程の出願は慎重に考えてしましょう。
4.まとめ
今回は、中期日程での入試を実施する、関西にある3つの公立大学をご紹介しました。
どのような選択をするにしても、まずは共通テストでの得点ありきです。
共通テストでしっかりと得点を取れるようにしっかり勉強していきましょう。
そのうえで、自分の希望する進路とマッチするのであれば、中期日程の受験を考慮するといいと思います。
もし、中期日程の受験にメリットを感じないのであれば、国公立の後期日程か、私立大学、もしくは浪人の準備を考えましょう。
今回の記事が、あなたの受験が納得のいく結果になる手助けになれれば嬉しいです。
頑張ってくださいね(^^)