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国公立志望の場合、私立の対策はどうする?いつから?

髭メガネ先生です。

 
普段は受験コンサルタントとして、
大学受験に悩む受験生のご相談に乗っています。
 
今回のご相談内容は以下の通りです。 
今回の相談内容
  • 国公立志望です。私立大学の対策はいつからどのようにするべきでしょうか?
今回のポイント!
  • 基本的には過去問を解こう。
  • できれば年内には一度目を通しておくことをおススメ。早ければ夏休みに一度確認はしておきたい。
  • 私立の過去問は最大でも3年分で十分かと。もちろん状況による。
  • 過去問を通して、出題傾向・試験時間・難易度・合格点・苦手範囲を整理して、日々の勉強に落とし込むことが「対策」!

 

1.はじめに

国公立志望の受験生の場合でも、併願で私立大学を受験する人が多いかと思います。

 

国公立大学を志望する中で、共通テスト後の期間を国公立大学の志望校の過去問を解くことに重点を置きたいはずです。

しかし、私立大学も受験するとなると、国公立大学の対策をしつつ私立大学の対策もしなければならなくなります

私立大学を3校ほどでも受験しようものなら、なおさら私立大学の対策に時間を取られてしまい、本来の志望校である国公立大学の対策の時間が減ってしまいます。

 

「私立大学の対策にどれくらいの時間をかけたらいいのかわからない」

「私立対策をすることで国公立の対策が少なくなってしまう」

など、国公立大学と私立大学の対策に、それぞれどのくらいの時間や重点を置くのかに悩みを持つ人は、実はとてもたくさんいるのです。

 

そこで今回は、国公立志望の受験生が、併願の私立大学の対策にどれくらいの時間をかけて準備をしたらいいのかをご紹介していきます。

2.そもそも「志望校対策」って何するの?

2-1.過去問を解く!

「志望校対策」とは、一般的には過去問を解くことを指します。

しかし「とにかく過去問を解きまくる」ことばかりをイメージしていると、正しい志望校対策になりません。

まずは一緒に過去問を解く目的をもう一度考えてみましょう。

 

◆志望校の出題傾向を知る

 志望校対策のために過去問を解くことになります。

その目的の第一は「志望校の出題傾向を知る」ことにあります。

 

例えば英語なら、
・長文の単語数はどれくらいか
・文法問題は出題されるのか
・英作文は出題されるのか
・自由英作文なのか和文英訳なのか。
など、過去問を通してチェックするべきポイントがいくつもあります。

 

これらの傾向を知らずに勉強するよりも、志望校の出題傾向を知ったうえで普段の勉強をした方が、圧倒的に効果があります。

何事も、ゴールが明確にわかっていたほうが進んでいきやすいですからね。

 

◆試験の時間配分を確認・決定

 過去問を解くことで、「試験での時間配分を確認」することも目的となります。

決められた試験時間の中で、各大問にどれくらい時間を使えるのかを確認しましょう。

またどの大問から解くのかもシミュレーションし、本番でどのように立ち回るかを決めることも重要です。

 

試験での時間配分を準備をすることで、本番で最高のパフォーマンスを発揮できるようにしましょう。

 

◆合格点との差を確認

過去問を解く目的の第3に「合格点との差の確認」があります。

過去問を解いてみて採点し、現在の自分の実力と合格点とのギャップを確認しましょう。

 

 現状と合格点との差があったとしても、その差をどのように埋めるのかを分析し、実際に埋めていく作業をすることで合格に近づくことができます。

その差が分かれば、あとどれくらい頑張らなければいけないのかも体感できるはずです。

 

もし過去問を解かずにいると、自分が普段どれくらい頑張ればいいのかが分からなくなってしまい、目標がないまま勉強することとなります。

これではなかなかモチベーションも維持できないでしょうから、早めに過去問に取り組みたいところです。

 

 ◆苦手な範囲・分野を洗い出そう

過去問を解いてみると、どうしても解けない範囲や分野が分かってきます。

「あの文法事項さえ思い出せたら解けるのに」
「あの解法パターンを思い出せたら・・・」

など、何かしら現状からレベルアップを図らなければいけない範囲や分野が出てくるはずです。

 

それらの苦手な範囲や分野を洗い出すことで、出てきた課題はしっかりとメモに残すなりして、今後重点的に勉強するべきことを明確に洗い出しましょう。

 

過去問を解く目的
  • 志望校の出題傾向を知るため。
  • 試験の時間配分を確認・決定するため。
  • 合格点との差を確認・分析するため。
  • 苦手な範囲・分野を洗い出すため。

2-2.苦手範囲の克服をする

過去問を解いた結果出てきた苦手範囲をそのまま放置していたらまったく意味がありません。

過去問を通してわかった課題をひとつずつ潰して、苦手範囲の克服をすることで点数を上げていきましょう。

 

また苦手範囲の克服の勉強についても、ただ闇雲にやっては過去問を解いた意味が薄れてしまいます。

なるべく志望校の出題傾向に沿うように普段の勉強に活かしていくと合格がより近づいてくるはずです。

3.いつ私立大学の対策をする?

志望校の対策として、過去問を中心に進めていくのは想像がつくと思います。

では、国公立大学を志望する受験生は、併願の私立大学の対策をいつしたらいいのでしょうか?

3-1.共通テスト前は国公立>私立

志望する国公立大学の問題は、できれば年内に何年分か過去問を解いていきたいところです。

理想は、夏休みの序盤に一度は目を通したいです。

 

早いうちに過去問に目を通すことで、志望校の出題傾向などを知ったうえで普段の勉強に臨むことができるからです。

 

逆に、年が明けるまでとか共通テストが終わるまで志望校の出題傾向を把握しておかないのは、普段の勉強が目標に沿わなくなる危険があります。

やはり早めにゴールを確認することが最重要です。

そのため国公立大学を志望する受験生は、国公立大学の過去問を早めに見るようにしましょう。

 

一方で、併願する私立大学にある程度の目星がついているのであれば、こちらも年内には必ず確認しましょう。

国公立と私立の出題傾向や難易度の違いを早めに体験することで、日々の勉強の方向性の修正などを早めにすることができるからです。

 

共通テストから私立大の受験日、私立大から国公立の受験日の間隔は、関西圏の私立大学であればそれぞれおよそ2週間ずつとなります。

この2週間でできることは限られてしまいますから、可能な限り年内に過去問対策を少しでもできるように動きたいところです。 

3-2.共通テスト後は国公立<私立

年が明けて共通テストを受験したあとは、基本的には私立大学の過去問演習が優先されます

もちろん、この年の受験に対してどれくらいのリスクをとることができるのかや、浪人してでも行きたい国公立大学なのか、など人それぞれ状況は違いますので一概にはいえません。

ただ一般的には共通テスト後は私立大学の対策が優先されます。

 

一日の中では私立の対策を優先的にして、終わって時間が余るようなら国公立の対策を進めていきましょう。

 

特に国公立大学と私立大学では、英作文の有無、それも自由英作なのか和文英訳なのかの違いがあります。

私立大学の受験が終わるまで国公立大学のことを放置してしまっては本末転倒です。

私立の対策をしていく中で時間が「余ったら」国公立の対策も進める、というよりも、「どうしたら時間を確保できるか」考えて動きましょう。

 

もし、私立大の対策でいっぱいいっぱいになってしまうようなら、 そもそものキャパシティとして国公立を目指すのが難しいと思います。

その場合は私立大学優先で対策に取り組むべきと考えます。

4.私立の過去問は何年分するべき?

4-1.最大でも3年分かな

私立大学の過去問を1年分各科目解くと、意外と多くの時間を失うことに気づくことでしょう。

例えば同志社大学の文系学部の場合、
試験時間は英語100分、国語75分、選択科目75分となります。

仮に1日に1年分を解くと、問題を解くだけで250分、つまり4時間10分を問題を解く時間に奪われます。

見直しや分析の時間を仮に各1時間とすると、過去問を1年分するだけで7時間もかかります。

 

1日の勉強時間は8~12時間程度でしょうから、過去問を解いて見直しをするだけで、1日の半分以上が終わってしまうことになります。

 

そもそも過去問を解く目的は、
「出題傾向の把握」「時間配分」
「合格点との差」「苦手範囲の洗い出し」
だったはずです。

そう考えると、国公立志望者が併願する私立大学の過去問演習は、赤本に掲載されている3年分もやれば十分かなと思います。

 

最大3年分の過去問演習を積み、苦手範囲の洗い出しと克服をしていけば、併願の私立大でしっかり滑り止まるはずです。

 

もちろん、共通テストの得点が思うように取れなかった状況であれば、本命の国公立大学があるとはいえ、国公立の戦いはかなり厳しく、私立大学への挑戦が本命になる場合もあります。

この場合は3年分と言わずもう少し多めにやってもいいでしょう。

 

ポイント
  • 国公立志望者の私立大対策は、できれば年内に一度は目を通しておきたい。
  • 共通テスト後は私立対策を優先的に。国公立の対策は私立対策を素早く終わらせて並行して実行。
  • 併願の私立大の過去問は、最大でも3年分で十分。解いたうえで出てきた課題の克服をしていこう。

4.まとめ